最初は配る相手を名前で書き出す

ブログを本にするときは、まず売上の予想よりも、確実に渡したい相手を書き出します。家族、親戚、親しい友人、取材でお世話になった人などです。「親戚一同」とまとめず、世帯で共有するのか、それぞれに渡すのかまで確かめると、必要な部数が見えてきます。

たとえば旅行ブログなら、一緒に旅をした友人には贈り、ブログで知り合った読者には購入を案内する、と分けられます。同じ友人を贈呈分と販売分の両方に数えないようにしましょう。贈ることが目的の相手を、売上の見込みに入れないことも大切です。

アクセス数より購入の意思を確かめる

ページの閲覧回数やフォロワー数は、そのまま買ってくれる人数にはなりません。検索で偶然訪れた人と、毎日コメントをくれる人とでは、本への関心も異なります。まずは普段からやり取りがある人の数を見て、誰に出版のお知らせを届けられるかを考えます。

「本になったら読みたい」という反応も、確定した注文とは分けて扱います。収録するテーマや本の大きさ、販売方法を伝え、条件が固まってから予約を募ると、控えめな見積もりに近づきます。反応が少ないときは、部数を増やして販売を頑張るより、最初の計画を小さくする選択もあります。

予約を受ける際は、購入の意思だけを確かめる段階なのか、正式な注文なのかを明示します。価格や完成時期が未定ならそのことも伝え、条件を知らせたあとに改めて確認しましょう。住所は発送が必要になってから集めれば、早い段階で抱える個人情報を減らせます。

保存用と見本を足してから注文単位に合わせる

必要部数は、用途別に表にすると整理できます。書店流通を使う場合は流通用の部数も関わるため、著者が受け取れる分と分けて依頼先に確認してください。

用途数え方確かめること
配る分贈る相手ごとに記録する家族内で共有するか
販売する分予約と未確定の希望を分ける贈呈分と重複していないか
保存用自分や家族が残す分を確保する販売に回さない保管場所
見本告知用の撮影やイベントで使う書き込みや傷が付いてもよいか

運営会社のお手軽出版ドットコムは、最少16ページ・10部から、10部単位で注文できます。用途別の必要数を合計してから、この単位に合わせて検討します。端数を調整した分は予備として扱い、最初から売れる分に含めないようにします。ブログ本のサービス案内で条件を確認できます。

安く見える単価より総額と置き場を見る

部数を増やして一冊あたりの負担が下がっても、支払う総額や残る在庫が増えることがあります。同じ判型・ページ数・色数で部数だけを変えた見積もりを取り、必要な分を作る案と比べましょう。比較する前提のそろえ方は費用の考え方で扱います。

自宅で保管するなら、納品時の箱の大きさや箱数も確認します。床に積めるかだけでなく、湿気や直射日光を避けられるか、発送用の作業場所があるかも見ます。家族に渡す本と注文待ちの本を分けて置くと、残数を把握しやすくなります。

増刷を選ぶなら費用と必要な時期を確認する

初版を控えめにし、追加の希望が集まってから増刷する方法もあります。お手軽出版ドットコムの公開条件では、増刷は印刷費のみで、1割引、割引額は最大10,000円です。この条件を使う場合も、増刷したい仕様と原稿の状態を伝え、見積もりを確かめてから判断します。

増刷は、在庫がなくなった瞬間に本が届く仕組みではありません。注文、支払い、印刷、納品に必要な期間を確認し、残りの本と追加希望を記録しておきます。本文を大きく直す、写真を差し替えるなどの変更があるときは、同じ条件で扱えるかも相談しましょう。

売る場所が決まってから最終部数を決める

手渡し中心なら、渡す約束と予約をもとに決められます。全国の読者が書店やAmazonで注文できるようにしたい場合は、流通の条件も含めた別の計画が必要です。書店流通を希望するかどうかは、印刷する直前まで保留せず、見積もりの時点で伝えます。

配る相手が決まっている本に、必ず流通を付ける必要はありません。ブログ読者への届け方と書店流通が向く場合を確認し、無理なく渡せる部数を出発点にしてください。売り切る見通しと、手元に残したい冊数を分けておくことが、出版後の負担を小さくします。