依頼先を探す前に頼みたい作業を分ける

ブログのURLを渡して相談したい人と、印刷できるPDFを自分で作れる人では、必要なサービスが違います。記事選び、文章の書き直し、写真整理、本文レイアウト、校正、印刷、販売を並べて、自分ですることと頼みたいことに印を付けてみましょう。

「編集付き」という言葉だけでは、記事の並べ替えまで含むのか、誤字や表記の確認が中心なのか分かりません。たとえば旅行ブログで、写真と日記を章ごとに配置してほしいなら、その具体的な作業を伝えます。見出しや写真の多い記事を見本として渡すと、依頼先も範囲を判断しやすくなります。

ネット印刷とフォトブックは原稿との相性で選ぶ

ネット印刷は、用意したデータを印刷・製本してもらいたい場合に候補になります。完成したPDFがあると比較しやすい一方、ブログ記事の選別や読みやすい文章への修正まで任せられるとは限りません。対応する製本や最少部数、データの条件はサービスごとに確かめます。

フォトブックは、写真を中心に短い説明を添えて残したい場合に向いています。用意された配置に合わせやすい反面、長い日記や細かな目次、本文中の写真の自由な配置には制約があることもあります。自費出版会社は、文章と写真を組み合わせる本や流通も含めた相談先になりますが、依頼範囲によって費用は変わります。

家族用の写真の記録ならフォトブック、長文を自分で組めるならネット印刷、原稿づくりから相談したいなら出版会社、というように、目的と手元のデータを出発点にします。自作する手順も読んで、実際に取り組める作業かを見てください。

比較表には対応の有無と追加費用を書く

見積もりは、本の大きさ、ページ数、部数、カラーかモノクロかをそろえて比べます。そのうえで、含まれる作業と追加になる作業を同じ表に書きます。「対応できます」という返事だけでなく、何を渡せば、どこまで仕上げてもらえるのかを確認しましょう。

比較項目依頼先に確認する内容ブログ本での見どころ
写真の多い本似た紙面の制作例を見られるか写真と長文が無理なく並ぶか
本文レイアウトURL・テキスト・PDFのどれを渡すか画像の位置や説明文も扱うか
編集誤字確認か、記事の整理までか重複やリンク表現の修正範囲
校正回数、修正範囲、紙の確認費用写真の順番や色も確認できるか
書店流通最少部数、期間、精算条件読者の注文方法と合うか
在庫と増刷保管先、著者受取分、追加制作余った本を誰が管理するか
窓口連絡方法と担当する範囲写真の差し替えを誰に頼むか

写真入りの見本で仕上がりを確かめる

制作例を見るときは、表紙だけで判断せず、本文の見開きも確認します。文章が長いページと写真が多いページで、文字の大きさや余白が極端に変わっていないかを見ます。モノクロの見本なら、写真の暗い部分や説明文が読めるかも判断材料です。

たとえば幅1,200pxの写真は、300ppiで約102mm幅が印刷サイズの目安です。その画像を大きく載せたいと伝えたとき、元写真の有無や配置を相談できるかも確かめられます。仕上がりの約束を急ぐより、写真の印刷サイズ早見を使って素材の状態を共有すると話が具体的になります。

運営会社の条件も同じ項目で確認する

お手軽出版ドットコムは、最少16ページ・10部からの制作と、ブログのURLをもとにした本文レイアウトの依頼を案内しています。本文の著者校正は何度でも無料ですが、紙の校正刷りは有料です。原稿を自分で整える場合と、レイアウトを依頼する場合を分けて見積もると、必要な支援を選びやすくなります。

書店流通は200部からで、4コースがあります。配るだけの本なら流通を付けない案も比較できます。入稿から流通後まで担当者が対応し、メールと電話で相談できますが、それだけで記事の再編集がすべて含まれるとは判断せず、具体的な作業を確認しましょう。ブログ本ページに基本条件が載っています。

契約書では見積もりと作業範囲の一致を見る

依頼先が決まったら、見積もりで説明された作業、納品物、支払時期が契約書と一致するかを確認します。写真の追加や本文の差し替え、途中で仕様を変えた場合の扱いも、申込み前に確認して記録を残します。口頭で相談したことが書面に見当たらなければ、担当者に尋ねてください。

契約や解約条件の詳しい見方は、自費出版ガイドの契約記事で確認できます。比較の最後に残すべきなのは、総額だけでなく「自分が何を用意し、相手が何を仕上げるか」が分かる見積もりです。